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Efficacy, safety, and biomarker analysis of ensartinib in crizotinib-resistant, ALK-positive non-small-cell lung cancer: a multicentre, phase 2 trial.

Yang Y, et al. Lancet Respir Med. 2019 Oct15. pii: S2213-2600(19)30252-8.

https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(19)30252-8/fulltext

ALK阻害薬のEnsartinib(phase2)の報告です。Ensartinib 1stphase 3eXalt3 studyで進行中です。


Ensartinibは広範囲の既知のクリゾチニブ耐性ALK突然変異およびCNS転移に対する高い活性を持つ強力な新世代ALK阻害剤である。

クリゾチニブ療法が成功しなかったALK陽性NSCLC患者におけるEnsartinibの有効性と安全性を評価することを目的とした。

Ensartinibの有効性とクリゾチニブ耐性変異との関連も調査された。

中国の27施設でsingle-armopen-labelphase 2試験で行われた。

患者は18歳以上、ステージⅢb/Ⅳ、クリゾチニブ治療歴のあるALK陽性NSCLCECOG-PS:2以下、測定可能病変がある、前レジメンが3つ以下

ステロイド治療を必要としない無症候性の脳転移患者を含む

全ての患者はEnsartinib 225mgを連日内服した。

The primary outcomeresponse

少なくとも1回のEnsartinib投与を受けた全ての患者で安全性が評価された。

2017928日から2018411

160人登録され、少なくとも1回のEnsartinib投与を受けた(安全性分析セット)。

4人は登録違反があり、有効性分析から除外され156人登録された(総分析セット)。

総分析セットの97/156(62%)に脳転移あり

総分析セットの76/156(52%(95%CI43-60))responseがあった。

測定可能な脳転移40人のうち28(70%(95%CI 53-83))頭蓋内responseがあった。

145/160(91%)に少なくとも1つの有害事象があり、ほとんどがGrade1,2であった。

最も一般的な有害事象は皮疹(89(56%))ALT上昇(74(46%))AST上昇(65(41%))


Ensartinibは脳転移のある患者を含む、クリゾチニブ耐性ALK陽性NSCLCに対して活性があり、忍容性がある。

他の第二世代ALK阻害剤が成功しなかった患者に対するEnsartinibは、さらなる研究を保証する。



クリゾチニブ耐性後の報告としては現時点では下記のようにロルラチニブに軍配があがりそうですね。

今回の試験はPFSではなくresponseなのでどれくらい対抗できるかは気になりますが…。

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あとはアレクチニブ耐性後の『G1202R遺伝子変異』に効果があるかが気になりますね。


ALK-TKIの1st lineはアレクチニブに対抗できるものは少なそう(J-ALEX study (phase3)でmPFS:34.1M)ですが、ロルラチニブに対抗して2nd lineの候補に入れるか楽しみですね。



# by k-lungblog | 2019-11-02 09:27 | 肺癌 | Comments(0)

Hellmann MD, et al. N Engl J Med. 2019 Sep 28.

CheckMate 227

DOI:10.1056/NEJMoal910231


NSCLCのNivo+Ipiの報告です。


進行NSCLCのphase1でPD-L1を発現した患者においてNivo+Ipiで奏功が得られている

(CheckMate 012; Hellmann MD, et al. Lancet Oncol. 2017 Jan;18(1):31-41.)

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今回NSCLCに対してのNivo+Ipiの長期ベネフィットを評価した。

オープンラベル、phase 3、ランダム化試験
化学療法未施行患者に対して2つの患者群を3アームで評価
 ①NSCLC(stage IV or recurrent) PD-L1≧1%
   Nivo+Ipi/ Nivo/ Chemo
 ②NSCLC(stage IV or recurrent) PD-L1<1%
   Nivo+Ipi/ Nivo+Chemo/ Chemo
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<結果>
・PD-L1≧1%
  Nivo+Ipi OS:17.1M (95%CI 15.0- 20.1M) 2年OS:40.0%
       DOR:23.2M
  Chemo  OS:14.9M (95%CI 12.7- 16.7M) 2年OS:32.8%
       DOR:6.2M
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・PD-L1<1%
  Nivo+Ipi OS:17.2M(95%CI 12.8- 22.0M)
  Chemo  OS:12.2M(95%CI 9.2- 14.3M)
・All comer
  Nivo+Ipi OS:17.1M(95%CI 15.2- 19.9M)
  Chemo  OS:13.9M(95%CI 12.2- 15.1M)
・AE(Grade3-4)
  Nivo+Ipi:32.8% Chemo:36.0%

PD-L1の発現に関係なく1st lineNivo(3mg/kg 2week)+Ipi(1/6week)ChemoよりOS延長が得られた

長期フォローアップでも新たな有害事象は認めなかった。


久しぶりのNivoのいいデータの報告ですね。


# by k-lungblog | 2019-11-01 09:00 | 肺癌 | Comments(0)

COPDの予後指標としての睡眠中の頸部吸気筋の異常な活動

Redolfi S, et al. Am J Respir Crit CareMed. 2019 Oct 23.

https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201907-1312OC

COPD患者では頸部吸気筋の活動の増加がある

その活動が過膨張に関連する横隔膜機能障害に対する代償反応と報告がある。

睡眠中のこの活動の持続は睡眠関連の低換気を弱める可能性があるが、睡眠と臨床結果にマイナスの影響を及ぼす。

入院などの重度の増悪からの回復したCOPD患者の睡眠中の頸部吸気筋活動の持続性および睡眠の質、増悪の再燃の影響を評価した

安定期COPD患者で頸部筋筋電図のあるビデオPSG検査を実施

フォローアップ期間は6ヶ月続き、次の深刻な悪化を記録


29人が登録 年齢中央値:71(64-72)、男性:55%BMI24%(21-29%)%FEV137%(29-45%)BODE index 6(5-7)


29人中26人(17人:断続的(N3期に限定)、9人:睡眠中持続)で睡眠中の頸部吸気筋の異常な活動を認めた。

N3期でのα-δ脳波活動は87%で観察された。

頸部吸気筋の異常な活動が断続的や活動ない患者と比較して、睡眠中持続する患者は睡眠がより乱れ、前年より更に急性増悪を経験し、早期に重症増悪をきたした。

睡眠中の頸部吸気筋の活動は重度の増悪から回復するCOPD患者に頻回に見られ、睡眠の質と予後に悪影響を与える。

したがって、その同定は重度の増悪後のCOPD管理を改善する可能性がある。



睡眠中の頸部吸気筋の異常な活動がどんな感じかは気になりますね。今後患者さんで評価してみたいですね。


# by k-lungblog | 2019-10-30 15:55 | COPD | Comments(0)

Ceresoli GL, et al. Lancet Oncol. 2019 Oct15. pii: S1470-2045(19)30532-7.

STELLAR試験

https://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045(19)30532-7/fulltext


交流電場腫瘍治療(TTF)は低強度の交流電場で固形腫瘍の局所的に有糸分裂を抑える治療

STELLAR試験は切除不能な悪性胸膜中皮腫に対して全身化学療法と組み合わせてTTFの効果を確認する試験

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TTFtumortreatment fields「交流電場腫瘍治療システム」オプチューン®

 電場の力が細胞分裂時に働き、細胞分裂が遅延または停止して腫瘍細胞の増殖を抑制

静止期にある正常細胞は影響を受けない。

2018年に初発膠芽腫に保険診療がみとめられた装置

頭皮の上の電極パッド (transducer arrays) から,非常に弱い中間周波(200kHz) の交流電場を持続的に発生させて,腫瘍細胞の分裂を阻害。

頭髪を剃って丸坊主にして,頭皮にパッドを貼り付けて,帽子のようなものを被っているという治療みたいです。118時間近くしてないといけないみたいです。

治療装置は1.2kgくらいの重さみたいです。

Googleで検索すると下みたいな画像が検索されました。

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今回は胸部に貼るみたいなのでちょっとよく分かりませんが…

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ヨーロッパの多施設(イタリア、ポーランド、フランス、ベルギー、スペイン、オランダ)prospective, single-arm, phase 2 trial

未治療の切除不能な悪性胸膜中皮腫 18歳以上 PS0-1 少なくとも1つ判定可能病変

CDDP(75mg/)/CBDCA(AUC5)+PEM(500 mg/)+胸部TTF(150kHz)

 3week毎に最大6コース → TTFのメンテナンス治療

The primary endpointOS(ITT解析) 安全性はTTFを少なくとも1日装着した人で解析

201529日から2017321

80人の患者が登録

フォローアップ中央値:12.5M(IQR 7·4-16·6M) mOS18.2M(95%CI 12.1-25.8M)

AE(Grade3以上):貧血(11%)、好中球減少症(9%)、血小板減少症(5%)

         皮膚反応(TTFieldsに関連する唯一の有害事象) Grade1-253(66%) Grade34(5%)

治療に関連した死亡はなし

STELLAR試験は毒性の増加なしにOSの改善を得られた。

今後ランダム化での評価が必要である。



交流電場腫瘍治療(TTF)初めて聞く単語で勉強になりました。


# by k-lungblog | 2019-10-30 14:35 | Comments(0)

Respir Investig.2019 Sep;57(5):415-421.

https://doi.org/10.1016/j.resinv.2019.03.005

近畿大学からの報告です。

アジア諸国のIPF患者の呼吸関連入院の特徴と意義は不明。

この研究の目的は、呼吸器系入院の特徴を定義し、日本の一般診療におけるIPF患者の呼吸器系入院とその後の生存との関係を調べた。

20082月から20178月に臨床評価を受けたIPFの患者がスクリーニング

IPFの診断後1年以内に評価を受けた人のみが研究に含まれた。

診断後の肺機能検査は登録ポイントとみなされた。

次に、登録から6か月後に生存していた患者のみ6か月間のランドマーク分析を実行した。

登録後6か月間の呼吸関連入院の特徴と、呼吸関連入院と生存との関連を調査した。

106人のIPF患者が研究に含まれた。登録時の平均%FVC80.2±25.1%。

登録後6ヶ月間に17人の患者(16.0%)が呼吸器関連の入院した。

肺炎が47.0IPFの急性増悪が29.4%。

多変量解析で下記3項目が生存と有意に関連していた。

%FVC (hazard ratio: 0.98, 95% confidenceinterval: 0.96-0.99, p = 0.004)

6か月間の%FVC低下(hazard ratio:1.05, 95% confidence interval: 1.02-1.08, p = 0.005)

・呼吸器系入院(hazard ratio:2.45,95% confidence interval: 1.24-4.85, p = 0.009)

肺炎は、日本人IPF患者の呼吸器系入院の最も多い原因である。

さらに、呼吸器関連の入院は、その後の生存率の低下に大きく関連している。



実臨床と感覚と似た報告ですね。


# by k-lungblog | 2019-10-29 07:56 | 間質性肺炎 | Comments(0)

NSCLCのEBUS-FNAでのPD-L1検査

NSCLCEBUS-FNAでのPD-L1検査

Lung Cancer. 2019 Oct;136:1-5.

https://doi.org/10.1016/j.lungcan.2019.07.033

カナダからの報告です。

[Abstract]

FDAが承認した抗PD-L1免疫療法のPD-L1テストは、手術または組織標本である。

細胞診標本を免疫療法の指針となるPD-L1検査に使用できるかどうかは明らかではない。

PD-L1検査に対するEBUS-FNA細胞診標本の適合性を評価した。


201711日から2018331日のNCSLC患者がEBUS処置を受けた。

PD-L1検査はDako 22C3 phamDx antibodyで行われ、腫瘍割合スコア(TPS)を使用

262人の患者の265EBUS-FNA標本のうち、23086.8%)がPD-L1テストに適合

34人のNSCLC患者が組織検査も施行し、91.3%の患者が結果の一致を示した。

同じ場所から採取した16のペア標本からのPD-L1の結果は100%一致。

PD-L1 TPS≥50%の割合は、肺原発病変よりもリンパ節の転移性腫瘍で有意に高かった。

したがって、EBUS-FNA細胞診標本は、進行性NSCLC患者のPD-L1検査に適している。

リンパ節転移のある腫瘍はPD-L1発現が高い。



呼吸器内科としてはEBUS-TBNAも同様のことが言えるのかは気になりますね…。


# by k-lungblog | 2019-10-22 07:35 | Comments(0)